TOP > ドクター井上がアドバイス! > シニア世代の目を守る10のポイント
目のかかりつけ医ドクター井上がアドバイス! シニア世代の目を守る10のポイント
8 糖尿病の治療は内科と眼科で
糖尿病は非常に多い病気であり、予備軍も大変多くいます。そのため人間ドックでも糖尿病検査は必ず行っていますし、治療も広く一般に行われるようになりました。

糖尿病では血液の糖を制御するメカニズムがうまく働かなくなり、血液中に糖が出てきます。薬を飲めば、血糖値は一時的に下げられますが、薬をあてにしてはいけません。治療の根本は食事と運動です。カロリーなどに対する意識をきちんと持って、自分で食事をコントロールしていかなければなりません。運動も欠かせません。

糖尿の怖さは合併症です。血液に糖が回ると、細い血管が詰まり、血管が詰まると出血します。それが一番多く起こるのが眼底の網膜です。糖尿病で5年もすると、多くの場合、目に合併症が出て、糖尿病網膜症になります。悪くすれば失明です。最近の統計では中途失明率の原因の1位は緑内障、2位が糖尿病で、糖尿病による中途失明者は非常に多くいます。

しかし、糖尿病の治療ではしばしば眼科治療は後回しにされがちです。
糖尿病とわかったら、できるだけ早く眼科にかかりましょう。早期からまめに検査して、コントロールしていくことにより、糖尿病網膜症の進行を抑えることができます。

9 高齢者に多い加齢黄斑変性
加齢黄斑変性は、年を加えることによって、黄斑部が障害されることにより、視力が失われていく病気です。急激にどんどん進み、視力が失われてしまう「滲出型(しんしゅつがた)」加齢黄斑変性と、少しずつ悪くなる「萎縮型」加齢黄斑変性があります。

かなりの高齢者に起こる病で、以前は注目されていなかったのは、加齢黄斑変性が発症する前に寿命が来ていたからです。
寿命ののびと共に注目を受けるようになり、アメリカでは中途失明の第1位がこの加齢黄斑変性と言われており、現在アメリカや日本では懸命に治療の研究に取り組んでいます。

現在は進行を止めるためにレーザー治療や手術、飲み薬などいろいろ治療が行われていますが、残念ながらまだ決定的な治療法は出ていません。それでも早期に治療することで、一時的によくしたり、多少なりとも視力低下を抑えることができます。

10 シニア世代には目の健康が非常に大切
加齢により視力が失われた中途失明は、本人にとって大変悲劇です。これまで普通にできていたことができなくなるために、非常にストレスを大きく感じます。

人が得る情報の内、目から入ってくる情報が最も多いので、視力が失われると情報量が急激に減ります。そのため刺激が失われ、頭脳を使う機会も減少しがちです。そういう意味で、痴呆の予防という観点からも、視力は非常に大切です。たとえば寝たきりの患者さんが白内障の手術を受けて目が見えるようになると、活動できるようになり、頭もシャンとしてきて、起きられるようになるケースもあります。

目が見えないことにより、どうしても歩くことが減りがちですが、すると次第に体の働きも悪くなってしまいます。目が悪くなると、目のみならず頭や体も悪くなることがありますから、ずっと元気で活動的に長生きするためには、目の健康がとても大切なのです。
井上眼科病院理事長 井上治郎
シニア世代の目を守る10のポイント 5から7 続きを読む

ドクター井上がアドバイス!トップへ

サンテメディカル10.ライブラリートップへ ▲ページトップへ