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プロフェッショナルたちが語る「目と仕事」「マイスターズアイ」 ヘリコプターパイロット 赤城悟さん デイトレーダー 中野かおりさん 税理士 窪田 文弘さん 鞄職人 老沼 久一さん 江戸指物職人 渡辺彰さん
ヘリコプターパイロット 赤城悟さん デイトレーダー 中野かおりさん 税理士 窪田 文弘さん 鞄職人 老沼 久一さん 江戸指物職人 渡辺彰さん
眼疲労には、それぞれの職業に、それぞれの症状があります。 目を酷使するプロフェッショナルたちに、目の疲れとの上手な付き合い方を伺いました。
キルト作家 遠藤亜希子さん ハイヤー運転手 伊藤 登さん 肖像画家 小野 日佐子さん 精密彫刻職人 斎藤 明司さん 宝石鑑定士 奥田 薫さん
キルト作家 遠藤亜希子さん   ハイヤー運転手 伊藤 登さん   肖像画家 小野 日佐子さん   精密彫刻職人 斎藤 明司さん   宝石鑑定士
奥田 薫さん
 
 
精密彫刻職人・デザイナー斎藤 明司さん  
メンズアクセサリーブランド『彫銀(ほりぎん)』デザイナー兼彫刻家。経営母体である有限会社斎藤彫刻・取締役営業部長。
《彫銀》についてはhttp://www.horigin.com
 
 
伝承の技を現代に甦生する平成の名工。精緻な彫りを生み出すのは、人間の目と手

機械とコンピュータが並ぶ工房では、ルーペや顕微鏡をのぞきこんだ職人たちが指先の刃物を細かく動かしていました。刀の鐔(つば)に繊細な彫刻をする武州伊藤派・江戸鐔師を祖先に持つ斎藤家は、江戸の風情を残す東京・向島で精密彫刻の伝統技術を継承しながら、時代のニーズにマッチしたオリジナル製品も生み出しています。
「代々祖先が作っていた日本古来の伝統工芸を、なんとかこの現代に蘇らせたいと思ったのがきっかけです。というとちょっとカッコいいですけれど」と笑う斎藤さんは、自身が3代目となる彫刻一家の職人兼デザイナー。現在は兄の和秀さんが親方を継ぎ統括する現場と、インターネットショップ及び3年前にオープンした東京・原宿の直営店とを結ぶ営業としても活躍しています。 「この仕事の魅力は、他では成しえない技術を発揮できることですね。どれだけ緻密に正確につくり上げるかは私たちが培ってきた技術力に係っています。良いものをつくり上げてお客様に喜んでいただくことが、職人のやりがいでもあるんです。」 工房には切削用の機械もありますが、やはり最後の決め手は職人技だと言います。 「精密彫刻でももちろん機械は使いますが、すべてを機械に変えることはできません。やっぱり基本は人間の目と手。それは、今も昔も変わらないことです。」

 
こだわりのオリジナルデザインを100分の1ミリ単位の作業で仕上げる
2000年に発表したネットショップブランド『彫銀』は、モダンでスタイリッシュなデザインと高いクオリティが評判を呼び、10代から上は50代までファン層を拡げています。 「もともと和風テイストなものが多かったのですが、とくに最近は家紋を入れたものが人気です。デザインも彫りも正確性を要求されますから、まずはきっちりと版下をつくり、その版下を縮小したものをガイドに彫刻作業を進めます。その方の大切な紋ですし、少しの間違いもないように気を配って、切削用の機械を使うときも、顕微鏡を見ながら100分の1ミリ単位で彫っていきます。」

しっかり見る目と集中力が勝負。だからこそ、目の疲労は早く回復させたい
彫る作業は、金属の材質によってかなり疲労度が違ってくるのだそう。とくに量産用の元型は鋼(はがね)を使うため、非常に硬く、作業中も神経を遣います。
「でもとにかく、彫りは刃物のキレ味が決め手。刃物もいろいろな角度や細さのものを用意しなくてはならないので、各職人が自分で作り、磨耗したり破損したりすれば、それをまた研ぎなおして使っていくんです。」
切れる刃物を研げるようになるまで、最低でも5年。個人差はあるものの、ある程度難しい彫刻まで彫れるようになるには10年かかると聞きました。
「この仕事にはひとつのものを仕上げる集中力が絶対に必要です。それにはやっぱりものづくりが好きじゃないと続きません。そうは言っても人間の集中力はせいぜい2時間くらい。集中できなくなったら他の作業に移り、またシビアな彫りの作業に戻っていく、ということを繰り返すので、1日で彫りの作業は5時間程度でしょうか。混んでいる時期は夜中まで作業を続けますから、職人たちは目の疲れを感じていると思います。若い職人も最初のうちは1時間も作業すると、目がしょぼしょぼしていましたね。そんなときは、使い慣れた目薬をさしていたようです。」顕微鏡を覗きながら作業する職人芸。そんな場面にも目薬は必要とされているようです。
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